2018年7月24日火曜日

毎日暑い日が続いている今日このごろ。
ホント・・・。勘弁して欲しいと思いながらのウッドデッキ作業でしたが、とても充実して製作させて頂きました。

依頼主は、前職時代の僕のお客様です。
お客様のこの住宅をご新築する時に、注文住宅営業マンとしてご縁を頂いたお客様でした。

それから12年位経って今こうして自分の仕事が変わっても、お付き合いをさせて頂けていることに感謝です。

ご新築の時に作ったウッドデッキは腐食が進んで危険な状態だったので、今回は超高耐久の天然木「ウリン」で製作させて頂きました。

前のブログにも書きましたが、とにかく重い!!!
総重量約4トン。
その材料は工房に保管しながら、使う分を毎回僕のトラックに積んで運び込んで制作していきました。
しかも、この酷暑の熱気と日差しの中・・・。

たった一人ぼっちで。

毎日シャツは汗がこれ以上吸えないくらいドボドボ。。。
もう、わらうしか無かったですね。

それでも、ひたすら作業を進めてようやく昨日完成しました。
お客様も満足気な様子です。

作りながら、とにかくお客様が喜んで下さって、毎日の活力や癒やしになりますようにと願っていました。

現場を去る時に、お客様が「ありがとう!」と右手を差し出して握手をされた時は僕自身も嬉しかったな・・・。

毎日使うウッドデッキです。
お客様の人生に関わるような作品。
そんなお仕事をさせて頂いたことに「ありがとうございます」
です。



そして、天気が悪い日に、ウッドデッキと平行して製作していたのがこちらのダイニングテーブルです。

天気が悪いと言っても、工房の中も相当暑いわけで、結局汗だくの作業だったんですが、お客様がホッとできるような、そんなテーブルになれば良いな〜と思って作らせて頂きました。

そして、今日の夕方お届けして際には「わ〜♪」っと喜んで頂きました。

結局、僕の仕事は、自分の体力と生きてる時間を使って、木を加工して何かを作る仕事です。

しかしそれは、屋外のデッキでも、屋内のテーブルでも僕の手元には残りません。

ここが人間の妙。
そして仕事の妙。

自分の為に趣味で自分の作品を作るのではなく、自分のエネルギーを使って出来上がったものをお客様へ引き渡すと言う事。

人生を終える時にはあの世には何もモノを持って行けないということ。

なんか似てる・・・?


ウッドデッキのお客様に問われました。
「現場を去る時に、作品を手放したくないって思わないんですか?」と。

僕は
「確かに思い入れはあるので、寂しい感じがしますよ。。。でも・・・」と答えました。

ありがとうって握手を求められた時、
作品は僕の手を離れましたが、
僕には仕事を通じて「生きた」という実感が残っています。

こちらこそ。
こうしてお客様に生かされています。
ありがとうございました。


***

さてさて、ここからしばらくはまたKottiづくりに励みます!!!






2018年6月23日土曜日

今現在、製作させてい頂いてるウッドデッキです。

使用している木材は「ウリン」という名前の木です。
別名「アイアンウッド」
天然木にもかかわらず、30年くらいは腐らずに使える高耐候性の木材です。
しかも、防腐剤などの塗装も要りません。

木材の比重は1を超えます。
家具に使われる木材の比重は0.5前後位でしょうか・・・。
つまり家具用に乾燥された木材は水に浮きます。
しかし、このデッキ材は水に沈むとか・・・。
試したことはありませんが、とにかく重い木です。

仕入れた材料の総重量は4トン位です。
それを少しずつ工房からトラックで運んで、加工して組み立てて、その繰り返しでようやく骨組みが出来てきました。

また、今回のデッキはとにかく大きいです。
しかも、カタチも家に合わせているので複雑で、段差もあり、さらに歩道側の地面は傾斜していて、ご覧の通り法面や高低差もかなりあります。
手前の一番長い柱は3.6mほどです。

これを、一人ぼっちでやってます。

ピシっと作るためには、知恵とパワーが必要です。

体は毎日渋い感じの疲労感もありますが、それでも充実してます。


お客様は、毎日お仕事から帰ってきては出来上あり具合をチェックして楽しみにしている様子です。
つくり手としても、嬉しい限りです。

楽しみな床貼りはもうそろそです。




2018年6月21日木曜日

久しぶりのブログになってしまいましたが・・・変わらず木材を切ったり削ったり磨いたりしています。

今日は夏至。

北極圏では白夜です。

スキー選手でフィンランドへ夏合宿に行っていた20代の頃、この時期は夜も夕方のように明るくて、夜の10時まで芝生でサッカーをやっていたことを思い出します。
部屋は遮光カーテンを閉めなければ、夜の感じがしませんでした。

仙台でも、今日は夕方7時頃で写真のような夕焼け空です。

さて今現在は、天気の良い日はお客様宅でウッドデッキの製作をさせて頂いてます。
そして、夕方工房に戻ってきてからKottiの製作。
そして、天気の悪い日は工房で家具の製作とKottiの製作。

ブログにアップする写真を撮るのを疎かにすると、このように久しぶりのブログになってしまうんですね(苦笑)。
すみません・・・。

今日は暑かったな〜。
一気に日焼けしました。
昨日までのジトジトした雨が日差しで蒸れて、空からは太陽に照らされて、おまけに今作ってるデッキ材がすこぶる重くて、超ハードワークでした。
でもヘトヘトになってることが意外と充実感あったりしますけどね。

だいぶ北寄りに沈んだ太陽と、今日の蒸し暑さの名残を感じさせる濃い雲。
この季節ならではの自然のエネルギーを体中で感じてる今日このごろです。



2018年4月26日木曜日

今日は、宮城県遠田郡美里町で介護事業を経営されてる方と、ノルディックウォーキングのインストラクターをされてる方がご一緒に工房へお越しくださいました。

お二人ともKottiのユーザー様ですが、介護事業をされてる方とは、今日初めてお会いしました。
その方が、どうしてもKottiを作ってる僕にお会いしたいと・・・♡
そして、実際にお使い頂いてる感想を沢山聞かせていただきました。
とてもとても励みになる感想でした。
まさに自分が開発して作ったかのように、Kottiを他の方へ紹介しているそうで、そのことが嬉しかったです。

Kottiは一つ一つ手仕上げです。
約50の工程を経て出来上がっています。
僕一人で一日に作り出せる数は20個程度。
なので時々、在庫不足にもなります。

お客様へお待ち頂くこともあり申し訳なく思いますが、でも今日のようなユーザー様のご感想を励みに製作しています。

実際、今日現在はチェリーの在庫がゼロ・・・。(汗)

ブログ書いてないで作業しなきゃ。。。とも焦るわけですが、このブログも僕のちょっとした息抜きとしてお許し下さいませ〜♪

さて、工房の周りの田んぼには水が入り始めました。
こうなると、一気にカエルが鳴き始めます。
nokkaのこの季節の「音」です。

では、今年最初のカエルの鳴き声に聞き耳を立てながら、今日もこの後またKottiづくりに励みます。

2018年4月14日土曜日

「木の靴べら」のご依頼を頂きまして、なかなかデザインが定まらず悩んでいました・・・。

たかが靴べら、されどnokkaの靴べら。

お客様からはデザインの制約は無く、おまかせで作ることになったわけですが、制約がない場合のデザインは100%自分のセンスによる作品になるので、自由な分、言い訳が出来ない仕事になります。
なのでそんな時は、ネットでの画像検索もしません。

だからと言って、靴べらに何万円もデザイン開発費をかけるのも現実的ではないので「思いつき一発勝負で」って企みも浮かびます。

でも、その一攫千金的な思考は、逆に手が動かず作業が進まないものです。

やっぱり、近道はないな〜・・・と悟って、試作を作り始めました。
デザインが定まるまで4本の靴べらを柔らかいパイン材で作って、使い勝手や握り心地を確認して、「OK!」となってようやく出来たのが今回の靴べらです。

寝ながらも頭に浮かんでくる始末。
枕に顔を埋めて、もやもやしながら浮かんだのがこのツイスト。(長い方)
デザインに「ひとひねり」。
まさにひねった造形です(苦笑)
どうやって作ったかは想像におまかせしますが、ねじり曲げていないことは事実。
nokkaの定番品にも加えたいなと考えています。

さて、
先ほど、ご依頼主のお客様へお届けして来ました。
喜んで頂いたようでホットします。。。
ありがとうございました。




2018年3月27日火曜日

卒業の季節ですね。

縁があって東北大学医学部スキー部(クロスカントリースキーチーム)のコーチを引受させて頂いてますが、この春も3人の教え子が今日卒業式を迎えました。
そして、4月2日には研修医として医療の現場で働き始めるとのことです。

彼らが卒業旅行で行ってきたフィンランド・ロバニエミの地ビールです。卒業旅行でクロスカントリースキーの本場で実際にレースに出てくるあたり、ちょっと変わり者の医者のタマゴたちですが(笑)、頂いたビールで「乾杯!卒業おめでとう!」

きっと、この先もクロスカントリースキーのように過酷な状況もあるでしょうけれど、6年間頑張ってきた彼らなら大丈夫でしょう。

そして、こちらの写真は、2年前に卒業してこの春から研修医を終えて脳外科医として働く教え子のダイニングセットです。
こちらも、昨日お届けして参りました。
新築のマンションにしっくり収まって、教え子も満足気な表情でした。
そして、秋には結婚もするそうで、忙しい中でもこうしてちゃんと生活を創りあげていく姿を見てると応援したくなります。
このテーブルで、どんな食事をするのかな〜って思いながら、一緒にトレーニングをして来たことも思い浮かべながら作らせて頂きました。
ありがとうございました。

新卒業生も、OBも、みんな病で苦しんでる患者さんの痛みを少しでも癒せるようにこれからも活躍して下さい!

2018年3月16日金曜日

1月末から久しぶりのブログになりました。
冬はクロスカントリースキーのコーチもしておりまして・・・。更に44歳にして現役クロスカントリースキー競技者。

ん(苦笑)
競技者となるのは、国民体育大会(国体)の時だけです。
今年は新潟県妙高高原で開催されました。
ちょうど平昌冬季五輪の時期でした。
平昌五輪はメダルの数がすごかったですね。僕が16年前行ったソルトレークシティー五輪の時は2個だけだったのに。。。
TVでは、メダリストのとても良いニュースを毎日のように見ることが出来ました。

でも、僕としては同じメダリストばかりじゃなく、できるだけ他の競技や選手も取り上げて欲しいな〜と思って見ていました。
オリンピック選手にはみんなそれぞれのストーリーがあるんですよね。

今年も国体に出場して僕のクラス(35歳以上)では50人中、31位でした。
かつて実業団の時には許されない順位です(笑)
でも、今は、いちクロスカントリースキー競技者として、何の制約もシガラミもなく、楽しく競技をするその他大勢のエキストラのような参加者みたいなものです。

そんな今だから感じることも。
大きな競技会では、優勝者、入賞者ばかり目立ちますが、それは、その他大勢の下位の選手がいるから際立つのだと。
もし、3人だけで競技したならば、全員メダリストということですが、なんだか凄いんだか凄くないんだか分かりません。
やはり、トップの選手はその他大勢の選手がいて際立つ。
今この歳で競技をしてみて、改めて感じた事です。

競技者はみんな主役です。

・・・オリンピックも代表選手になって現地へ行っても、出場機会がなくて帰ってくる選手だっているってこと。
意外と知られていませんよね。

さて、本業に関する事はと言えば。
写真のKotti。
国体の会場で「ホット・ポカリスェット」のお振る舞いがありました。
Kottiを持ち歩いていた僕は、写真のようにカップをKottiにつけて、ホットポカリを入れて頂きました。
ささやかな自己満足。
ささやかな優越感。
雪景色の中、カップの色合いもマッチしてました。

 そして、次の写真は、仙台市の「住文舎」というハウスビルダーとのコラボレーションで製作させて頂いたテーブルです。
建築士の牧田氏は、「家だけの提案ではなく、家具も合わせて提案したい。できればつくり手が見える家具を。」という企画でした。
お施主様を交えて打合せを重ねて生まれた三角楕円のテーブルです。
僕一人では作ることの無かったかもしれないデザインですが、こうして機会を頂いて出来上がったテーブルを見て、ありがたい気持ちになりました。

 それから、次の写真は、仙台市の「ザ・利光組」という造園会社さんの作品の一部を製作させて頂きました。
お庭の中心にある東屋。
雰囲気よく楽しめるように・・・と。
同じ年の親方さん。竹田利光氏。
独特の空気感で魅力的な方です。
仕事ぶりも刺激を受けます。




今年は、年初に「響働:きょうどう」というキーワードを掲げました。
人間の本質を説く高橋佳子氏の言葉です。

こうして、それぞれの持ち味を活かして、響きあいながら同じ志をもって向かうことで、その場に本当に現れるべくカタチが現実化するという意味だと解釈していますが、今回の2作品はそういう機会を頂いたお仕事でした。

まだまだ至らぬ僕ですが、色んな方のお仕事から刺激を受けてまた頑張ろうと思います。