2016年10月28日金曜日



工房の窓から見える柿の木。
今年も柿が色づいてきました。
気づくと鳥が柿を食べていました。
じっと我を捧げる。
なんとおおらかな・・・。
人は、何でも貯めたり集めたり執着することに一生懸命なのに、木はじっと我を捧げる。
「愛だ〜〜〜!」

なんて感心してるのも束の間。
只今製作中のテーブルはいよいよ組立の段階に入りました。
こうして製材して加工した木は角角してますが、このホワイトオークも元々は我を捧げる木だったんですよね。
どんな森に育って、どんな鳥が止まって、どんな動物が立ち寄っていったんだろう・・・。
どんな雨を受け、風を受け、雪を受け、日差しを受け、月を見て育ったんだろう。そして、どんな風に伐採されて命を終えたんだろう。
いまその木が僕の手によってテーブルとして生まれ変わろうとしている。
僕はその生命をもっと意識できるような人でありたいが、、、木のような、おおらかな人間にはまだまだ程遠いな・・・。
でも、精一杯頑張ってテーブルを作りますよ!

2016年10月26日水曜日


 今日は街へ。それも家具の街へ。
仙台には「家具の街」とよばれる所があります。仙台市青葉区本町。仙台駅からも近くビジネス街に馴染むように佇んでいる街で、家具店が立ち並んでいます。
時々、「家具の大丸」さんから椅子やテーブルの脚を切詰めるお仕事を頂きます。
今日は寒くもなく、お店先をお借りしてトラックの荷台で椅子とテーブルの脚をカットしてきました。その最中、、、なにやら良い匂いが♪ その出処は写真の黄色いバン。なんと手作りソーセージの移動販売です。しかもドイツ仕込の本格派。毎週水曜日に大丸さんのお店先で販売している「ノイマルクト」さんです。しかも作ってるソーセージ職人さんはイケメン!ソーセージ大好きな僕は、毎回迷わず買って食べます。付け合せのキャベツもかつてヨーロッパへクロスカントリースキーで遠征していた頃に食べた現地の味と同じで懐かしさを覚えます。。。食べ物の味ってね。いつしか食べた時の記憶とつながっていたりしますよね。

さて、次の写真は、nokkaの人気商品「ほうきセット」です。今回このほうきセットをご注文下さったお客様は、ご自身の目標としていたイベントを達成したご褒美にご購入したいということでした。
「良かったですね〜♪」
頑張った先には何が見えたんでしょうか・・?きっと今回の目標達成が少し自信になって次に繋がっていくんでしょうね。
僕もかつて自分へのご褒美に買ったものがあります。写真の赤い「ゼブラ・シャーボ」です。シャーペンと、2色のインクペンが搭載されてるペンです。価格は¥5,000位だったような気がしますが、すぐに買わずに、ある目標を達成してから買うことにしました。
それは「design 1000」と自分で名付けた取り組みで、家具やアウトドア木工のデザイン画を1000枚描くというものです。一日一枚。やはり3年位かかりました(泣)。
でも、こうして欲しかったシャーボがあるということは。達成できたということでして、今となってはそのデザイン画をファイルに収めて眺めれるようにしてあります。
何かに向かって少しずつでも歩き続けると、いつか到達するんだな・・・って実感しました。ほうきセットのお客様も、きっとこの先。夢がカタチになって行くんだろうな・・・って思いを馳せながら組み立てさせて頂きました。
ほうきセットを使いながら時々、目標を達成した事を思い出して頂けるなら・・・味の記憶のように、家具にも記憶をつなぐ役割が出来るのかもしれませんね。

2016年10月23日日曜日

本日お渡しさせて頂いた学習机と椅子です。以前にも同じお客様から同じご要望で製作させて頂きました。実はおじいちゃんからお孫さんへ。素敵なストーリーです。
そして、今回もデスクの横にお孫さんの名前を彫って欲しいという依頼でした。
長く使って頂ければ嬉しいですし、おじいちゃんとの繋がりを思い出せる机であったら素敵だなと思います。
今回も、このようなご縁を頂きましたことに感謝です!

2016年10月22日土曜日

只今製作中のテーブルの天板です。
今日は接ぎ合わせの作業でした。
写真ではサイズがわかりにくいかもしれませんが、長さ2200mm、奥行850mm、板厚34mmのホワイトオークです。
かなり重くて取り回しに苦戦します。
今回のお客様は「大きなテーブルが欲しい」というご要望でした。ダイニングテーブルが大きいのは良いですね。
これから、このテーブルでどんな食事を囲んだりするのか、そんな思いを馳せながら製作しています。
テーブルは、人に囲まれたり、人に向き合っている家具です。食事中の他愛の無い会話や、時には大切なお話、嬉しいお話や、悲しいお話、語らずともお酒を飲む人の心を受けたり、また書物をする時の台として、生活の中でさり気なく存在しています。もしテーブルに心や魂があるとしたら、テーブルは全てを聞いているだろうし、全てを知っているんでしょう。そのテーブルの記憶の証として、テーブルには次第に汚れや傷もついていきます。たかがテーブル。されどテーブル。作ってる時の僕の心も見透かされているんでしょうね・・・。ドキッ!(笑)

2016年10月19日水曜日


 今日の仙台は快晴!上空には雲がなく遠くの山々も綺麗に見えていました。泉ヶ岳の山頂付近もだいぶ紅葉が進んでるのが分かりました。
先ずは1枚目の写真は本日入荷したホワイトオークの原板です。
これから製作させて頂くダイニングテーブルの材料です。はるばる北米から旅してきた木材です。お客様を思い浮かべながら心を込めて製作させて頂きたいと思います。
そして、2枚目の写真はnokkaの看板に止まったスズメのカップル?(笑)です。日差しを受けて和やかに会話をしているようにも見えました。
 夕暮れ時は今日もご覧の通り綺麗な空でした。今日はKottiの仕上げのヤスリがけを、外のデッキで作業していました。
西空が次第に暮れていくのを見ながら、この季節ならではの日差しだな〜って思いながら、1人黙々とヤスリがけ作業。
地味な仕事ですが、贅沢な時間を頂いてるとも思います。今日もこうして仕事ができると言うこと、そして、お客様や、心の支えになったり励みになる人から元気を頂いて、その循環が起こっていること。幸せなことだと感じます。
いつもホコリだらけの作業着を着て、時には靴下に穴が空いていたって。。。ね。
そんな生き方も良いじゃないですか・・・(笑)

2016年10月16日日曜日

今日の仙台は穏やかな秋晴れ!
良いですね。晴れた日は。
そして、夜は見事な満月。
太陽に照らされ、月に照らされ、今日は照らされっぱなしの一日でした。
今日は工房で、今後の計画を少し考えて見たりしてました。
実際に頭の中身を紙に書いて見ると、ぐっと現実味を増してきます。
もう少し煮詰まったら、ブログやWEBサイトでもご案内したいと思います。

10月も中盤です。
そして、今年もあと2ヶ月半。はやい〜〜〜。
時間をしっかりとつかんで生きなければ、どんどん時が滑って過ぎて行ってしまう気がします。でも、時には心穏やかに休憩するときも必要ですので、そのメリハリをしっかり意識しながら来週もこの秋空のように頑張りたいと思います。

2016年10月11日火曜日

写真は以前のもの「トレイルランナー山田卓也さんと」
たまには家具以外の話題。
先日のノルディックウォーキングのイベントでインストラクター役をしてきました。フィンランド生まれのフィットネススポーツ、そのノルディックウォーキングですが、どうしても参加者の年齢が自分の親ほどの方が多いというのが現状です。しかしながら、楽しんでる方々はどこか皆元気で若々しい方ばかりです。そんなノルディックウォーキングのインストラクター歴もかれこれ10年になります。nokkaの家具とは直接は関係ないように感じますが、でも人前で何かを伝えるという仕事として10年もやってると、その経験は木工教室などで役立つことがあります。一つの事だけに特化して極めるということも素晴らし事ですが、幾つかのことに取り組んでそれぞれで得たことを活かし合うのも素晴らしいことだと思います。
どの道を選ぶか・・・?人生いつもその小さな分岐点に立って、選んで生きています。
もしくは、選ぶというより、その時の「心」が分岐点にカタチを生じさせて現実化します。こっちの道で良いのか・・・?この選択で良いのか・・・?可能性は何か?制約は何か?そして自分が大切にしたいと思う事は何か・・・?
今日一日の中でも、幾つの選択肢・分岐点に直面しただろうか・・・?些細な事を入れればかなりの数です。スーパーでの買い物一つとってもそれに含まれます。
そんな中で、全ての選択を間違わずに進むことも出来ないと思います。
人は間違える。
でも、間違っても後悔しても、その間違いのなかから呼びかけを見つけることができたら、それは間違いの意味が変わってきますよね。
雨もまた良し。晴れの日も良し。こんな日もあったな〜って大きく振返れるように、自分自身成長していきたいものです。。。


2016年10月5日水曜日

 本日お渡ししました「時計ケース」です。
チェーンの付いている直径約2cm程の小さな時計ですが、お客様の宝物とのこと。それを収納するケースを作って欲しいというリクエストでした。今まで製作した中で最小サイズの箱物になります。しまい方は、初めにチェーンを穴に落とし込んで、次に時計本体を入れて、90°回転させると、カタつくこと無く収まります。 ケースのフタはスライド式で、キャッチ部分はバネ式のボタンです。
もちろんこのボタンの仕組も自作です。とにかく、お客様の歓んで下さる表情やお言葉に「作らせて頂いて良かった・・・」という思いがこみ上げてきます。
長く使って頂けると更に嬉しく思います。

2016年10月4日火曜日

 今日も夕方の西空は綺麗でした。
細い三日月もくっきり秋の夕暮れ空に浮かんでいました。
工房のA棟とB棟はこのようにデッキでつながっています。今日はこのデッキを爽やかな秋風が吹き抜けていた一日。
作業するよりは、ここでのんびり読書なんかも良いな〜と思いつつ、待ってるお客様を思うと作業作業!って自分をふるい立たせてスイッチON。
こちらの写真は現在製作中のデスクの天板を仕上げてるところです。
僕はカンナではなく、このベルトサンダーを駆使して仕上げます。
この機械は意外と重くて結構腰に来ます。でも筋トレだと思ってモクモク天板を研磨しました。
家具づくりはもしかしたら、おしゃれな仕事?って思われるかもしれませんが、現状は、ホコリと、汗と、騒音と、機械操作の緊張感が常にある仕事です。結構しんどい仕事なのかもしれませんが、でも。触れる素材が「木」っていうので癒やされて、これでバランスが取れてるのかもしれません。
明日も朝からこの生活ですよ。もちろん明日も楽しみです。

2016年10月3日月曜日

 昨日はご覧の通り、宮城地方は晴天でした。そんな中、岩出山で「魔女ママの庭」という名のガーデニング+カフェを企画している方へ木材をお届けに行ってまいりました。現在その場所は開業準備中で、今月23日にOPENする予定で、カフェを建築中です。きっと心癒される素敵なカフェになるだろうな・・・って思わされる間取りです。二人の大工さんが作業してましたがこの方々もナイスガイ。この雰囲気、この流れ、この縁。なんだか将来が楽しみだな・・・て思える製作現場でした。
僕がお届けしたのは、以前工務店さんから頂いたケヤキのパネル材です。フローリングになるような材料で、トラックの荷台満載分をお届けしてきました。
いつか使うかな・・・って取っておいた材料ですが、やはり使わない木材はいつまでたっても使わないんですね。その数年間は作業現場の空間を占拠して、作業の効率を下げる結果に・・・。木材があることはありがたいことではあるのですが、活かされてこそです。今回は、この魔女ママのカフェで活かされることになっていたんでしょうね・・・。いい空間になりますように。

さてさて、ただ木材を置いて帰ってくるにはもったいないので、その周辺をすこしドライブしてきました。田舎は良いですね。。。ビジネスの商売っていう目線からすると「儲からない」って見えますが、人の心の居場所って目線からすると「すごく居心地がいい」って思います。近くには鳴子温泉もあって自然の恩恵も「熱い温泉」として湧き出ています。そして、仙台へ戻る頃には西側に沈む夕陽が言葉にならないくらいに綺麗に沈んで行きました。そして、今日の一日って本当にあったんだって思わされます。今日一日しっかり生きただろうか・・・って。容赦なく日は沈んで行きます。時の流れは淡々としています。気づけばとんでもなく時間が過ぎていたりします。今できること、今思う気持ちを真っ直ぐに生きること、(勿論自分勝手ではなくということです)、人のために役に立つこと、人を支えること、自分の生きがいを見つけること・・・。一生のうちにどれだけ出来るのかな?
誰かが作ったアプリのゲームで膨大な時間を費やすのも時には良いかもしれません。(内心は共感しませんが)
でも、自分の心の奥が最も充実する生き方。本当は「こうしたかった!」って思える生き方に気づいた人は輝いてるなって思います。僕もそうありたいと思います。